御霊神社
御霊神社とは?|歴史や由来
鎌倉市坂ノ下に位置する御霊神社(ごりょうじんじゃ)は、鎌倉でも屈指の歴史を誇る神社です。平安時代後期(11世紀後半)にはすでにその存在が確認されており、鎌倉幕府が誕生する以前から地域を見守ってきました。祭神は、武勇と誇りで知られる武士・鎌倉権五郎景政(かまくら ごんごろう かげまさ)。彼の活躍は「後三年の役」(11世紀後期、東北地方で起きた武士同士の戦い)における勇敢な逸話として今も語り継がれています。
もともとは「五霊社(ごれいしゃ)」と呼ばれ、坂東平氏(ばんどうへいし:関東地方に勢力を持った武士の一族)の五家の祖霊を祀ったのが始まりとされますが、やがて景政が主祭神となり、現在の名称へと変化しました。地域の守護神として地元の人々に親しまれ、「権五郎さま」と呼ばれて親しまれています。
見どころ|景観・建築・自然・特徴など
長谷エリアにあるトシズプレイスからも徒歩ですぐの距離にあり、滞在中の朝の散歩や夕方のリフレッシュにも最適な場所です。
この場所は日本の人気ドラマシリーズ『最後から二番目の恋』のロケ地としても知られており、ドラマに登場する風景を求めて多くのファンが訪れます。
御霊神社の最大の特徴は、江ノ島電鉄(江ノ電)の線路が鳥居の前を通るユニークな立地です。特に梅雨の季節には、アジサイの花と電車、鳥居が織りなす風景が幻想的な美しさを放ち、多くの写真愛好家が訪れます。なお、境内での撮影は禁止されており、神聖な空間として静けさが守られています。
境内には「夫婦銀杏(めおといちょう)」や「袂石(たもといし)」、「手玉石(てだまいし)」といった史跡があり、景政の逸話にちなんだこれらの石は、訪れる人々に彼の力強さを伝えています。また、社務所前にそびえる推定樹齢350年以上の「たぶの木」は、鎌倉市の天然記念物であり、「かながわの名木100選」にも名を連ねています。
ご利益・文化的意義
御霊神社は「目の神様」として信仰されており、視力回復や目の健康を願う参拝者が後を絶ちません。また、地域の開拓にも尽力した景政にちなみ、土地守りの神としても広く信仰されています。夫婦銀杏にあやかり、夫婦円満や子宝・安産のご利益もあるとされています。
おみくじ・御朱印・ユニークな風習
御霊神社では、季節の花や行事をモチーフにした月替わりの御朱印や、切り絵の御朱印が人気です。特に江ノ電をモチーフにしたお守りや、名誉宮司として親しまれている牛柄の猫「ウッシー」を描いた御朱印帳は話題を呼んでいます。ウッシーに出会えたら幸運が訪れるとも言われています。
また、毎年9月18日に行われる「面掛行列(めんかけぎょうれつ)」は、天狗や翁、おかめなど多彩な仮面をかぶった人物たちが練り歩く伝統行事で、神奈川県の無形文化財にも指定されています。妊婦役の「おかめ」は男性が演じ、そのお腹に触れると安産のご利益があると伝えられています。
アクセスと開門時間
御霊神社へは、鎌倉駅または藤沢駅から江ノ島電鉄を利用し、長谷駅で下車して徒歩数分で到着できます。沿線の車窓からは湘南の海や鎌倉の町並みも楽しめ、移動自体が旅の一部となるでしょう。
いずれのトシズプレイスからも徒歩圏内でアクセス可能です。周辺の散策と合わせて訪れるのに便利な立地にあり、朝の静けさの中での参拝や、夕方の風情ある風景を楽しむことができます。開門時間は日中で、夜間は閉門となるため、早朝や日没前の訪問がおすすめです。
おすすめの訪問時間・シーズン
アジサイが見頃となる6月は、御霊神社の風景が最も美しくなる季節です。春の新緑や秋の紅葉も見逃せず、四季折々の自然と建造物の調和が訪れる人々の心を癒します。日中は観光客で賑わいますが、早朝や夕方は静けさが戻り、トシズプレイス宿泊者であればそうした時間帯に訪れることができます。
周辺スポット|徒歩圏内のスポットを中心に紹介
御霊神社の近くには、江戸時代から続く和菓子店「力餅家(ちからもちや)」があります。名物の「権五郎力餅」は、こしあんが詰まったやわらかなお餅で、多くの観光客に愛されています。梅雨の時期には、店先のアジサイと赤い丸ポストの景観も人気の写真スポットです。
また、江ノ電沿いを歩けば長谷の町並みや由比ヶ浜海岸へもすぐに足を伸ばせるため、一日を通して多様な体験ができるエリアです。
こんな方におすすめ|目的・関心・滞在スタイル別に提案
・歴史に興味がある方:平安時代から続く古社と武士の逸話に触れたい方に最適です。 ・写真が趣味の方:江ノ電と鳥居、アジサイが織りなす絶景が楽しめます。 ・静かな時間を大切にしたい方:早朝や夕方に訪れれば、観光地とは思えない静寂を体験できます。 ・地域文化に触れたい方:面掛行列や御朱印など、地元に根ざした風習に参加することで旅の深みが増します。
まとめ|その場所の魅力と、トシズプレイス滞在中に楽しむ価値を締めくくる
トシズプレイスに滞在する方であれば、観光地としてではなく、地元の方々と同じように、滞在中の朝のひとときに毎朝お参りに訪れてみるのもおすすめです。鎌倉で暮らすように過ごす旅の中で、神社とのつながりを日常の一部として感じることができるでしょう。
御霊神社は、鎌倉の中でも特に地域とのつながりが深い神社であり、歴史、文化、自然のすべてが調和した空間です。長谷エリアに滞在することで、早朝の清らかな空気の中で参拝したり、夕方の柔らかな光の中で静かに過ごすことができます。暮らすように滞在する旅の中で、御霊神社は日常と祈りが交わる場所として、心に残る体験をもたらしてくれるでしょう。