悠久の歴史に想いを馳せる旅

特集

『恋の通訳できますか?』ロケ地巡り

恋の通訳できますかロケ地巡り

踏切、海、神社、線路脇の細道。 湘南の風景が、ふたりの感情を翻訳する。

江の島と鎌倉で、ふたりの物語を旅する

2026年1月にNetflixで配信が始まった『恋の通訳できますか?』(原題:이 사랑 통역 되나요?)。多言語を操る通訳士チュ・ホジン(キム・ソンホ)と、感情の通訳ができないトップスター、チャ・ムヒ(コ・ユンジョン)が、言葉の壁を越えて互いの心を「翻訳」していくロマンチックコメディです。物語はカナダ、イタリア、韓国へと舞台を移しながら全12話で展開しますが、ふたりが初めて出会う原点として描かれたのが、鎌倉と藤沢の江の島でした。 江ノ電が走る生活の道、初夏の海と空、参道の賑わい、神社の静けさ。第1話のラーメン店から踏切、御霊神社、片瀬漁港の白い灯台へと続くシーンの一つひとつが、湘南の風景のなかに溶けています。物語が世界各地を巡るなかで、視聴者がふたりに最初に出会うのは、ここ江の島の路地裏なのです。 このページでは、鎌倉市と藤沢市内に登場した10のロケ地を厳選し、それぞれのシーンと観光情報をご紹介します。徒歩と江ノ電だけで一日かけて回れる範囲に集中しているのも、湘南という土地ならではの魅力です。撮影は2025年6月末を中心に行われ、コ・ユンジョンは韓国メディアのインタビューで「線路はすれ違うこともあれば、出会うこともある象徴的な空間として登場するので、たくさんの線路を訪ねました」と振り返っています。 注意:極楽寺駅周辺・長谷駅近くの踏切は住宅街に隣接しています。撮影マナーへのご配慮をお願いします。

観光スポット

極楽寺駅

極楽寺駅

レトロな駅舎ですれ違う、ふたりの予感

江ノ電・極楽寺駅は、『恋の通訳できますか?』第1話で印象的に映る駅です。互いの存在をまだ知らないチュ・ホジンとチャ・ムヒが、車内と駅舎で静かにすれ違う瞬間が、これから始まる物語の伏線として描かれます。1904年開業の木造駅舎、駅前の赤い丸ポスト、ホームを縁取る緑。湘南の時間がゆっくり流れる場所です。映画『海街diary』の舞台としても知られ、世界中から訪れる聖地のひとつ。住宅街に隣接しているため、訪問時は撮影マナーへのご配慮をお願いします。

Exterior view of a small cafe with a dark blue fabric door curtain, red awnings, and a bench outside; menu boards on the sidewalk and potted plants nearby.

tenzan lab.
(劇中:ももちゃんラーメン)

ふたりが初めて出会った、運命のラーメン店

第1話、チャ・ムヒが元カレの現在の交際相手を問い詰めに乗り込んだ「ももちゃんラーメン」。日本語が話せず立ち尽くす彼女に、たまたま居合わせたチュ・ホジンが通訳として割って入ります。ふたりの物語の始まりとなる象徴的な場所です。実在地は江の島の路地裏にあるカフェ「tenzan lab.」で、劇中ではラーメン店の外観として使用されました。和菓子やかき氷を楽しめる隠れた名所として、地元でも観光客でも親しまれています。


財天仲見世通り

ふたりが歩いた、賑わいの参道

江の島駅から江島神社へと続く弁財天仲見世通りは、ホジンとムヒが江の島を散策するシーンで登場します。たこせんべい、しらす丼、土産物。ふたりが食べ歩きを楽しみ、距離を縮めていく場面の背景となるのが、この参道の賑わいです。江戸時代から続く老舗旅館や江島神社の青銅鳥居が並び、観光地ならではの活気のなかに歴史の重なりも感じられる場所。江の島観光の玄関口として、訪れるすべての旅人が最初に通る道でもあります。

江の島郵便局

江の島郵便局前

鞄を抱えて待つ、ささやかな信頼

弁財天仲見世通り沿いに建つ江の島郵便局は、ムヒがホジンの鞄を持ったまま彼を待つシーンの背景として映ります。観光地の真ん中に立つ和風建築の公共施設は、賑わう参道のなかでわずかに落ち着いた佇まいを見せ、ふたりの間に生まれつつある信頼関係を静かに映し出す場所になっています。土産物店と飲食店に挟まれた立地ですが、屋根の意匠と暖簾のような看板が江の島の景観に溶け込んでいる、見つけたら立ち止まりたくなる一角です。


御岩屋道通り

御岩屋道通り

スマホを取り戻す、追いかけ道のドラマ

あんまんを買ったあと、ホジンのスマートフォンを預かったままだったことに気づいたムヒが、慌てて彼を追いかける緊張感のあるシーン。その舞台が、江島神社奥津宮から岩屋洞窟へと続く御岩屋道通りです。石畳の坂道に石碑や燈籠が点在し、参拝客の往来を支えてきた信仰の道。江の島の最奥部へ向かうこのルートは、賑やかな参道とは打って変わって静かで、ムヒの焦燥感を引き立てる絶妙な場所として選ばれました。江の島散策のハイライトのひとつです。

御霊神社

鳥居の前を江ノ電が横切る、名場面の舞台

追いかけてきたムヒがホジンに追いつき、スマートフォンを返すシーン。背景に映るのが、白い鳥居のすぐ目の前を江ノ電が走り抜ける御霊神社です。本作の鎌倉ロケで最も象徴的なカットのひとつで、韓国メディアでも「主要撮影地」として朝日新聞報道経由で紹介されました。平安時代の武将・鎌倉権五郎景政を祀る古社で、地元では「権五郎さま」と呼ばれて親しまれてきました。梅雨時期の紫陽花と江ノ電の競演で知られる、鎌倉屈指のフォトスポットでもあります。


片瀬漁港白灯台

片瀬漁港・白灯台

ふたりが並んだ、夕暮れのベンチ

片瀬漁港の防波堤に立つ白い灯台は、ホジンとムヒが夕暮れ時にベンチに並び、富士山を背景に静かに語り合うシーンの舞台です。ムヒがここでホジンの姿を写真に収め、その一枚がのちの再会の伏線となります。韓国ファンの間では「인생샷(人生ショット)の名所」として広く知られるようになりました。江の島と富士山を同時に望める希少な角度で、晴れた日には相模湾越しの富士山が美しいシルエットを描き、夕焼けと重なる時間帯は息を呑む眺めです。

長谷踏切

長谷駅近くの踏切

江ノ電が通り過ぎた瞬間、彼が消えた

たなか理容店の前、長谷駅から徒歩2分の踏切。ふたりが夕食の場所を探して歩いていた時、ムヒに「先に行って」と言われたホジンが、江ノ電が視界を遮った一瞬で姿を消す、第1話のクライマックスシーンの舞台です。江ノ電・住宅街・海・遠くの富士山が一枚に収まる希少な構図で、世界中のファンが訪れる聖地となりました。生活道路に隣接しているため、撮影マナーや住民の方への配慮が不可欠です。鎌倉市も多言語の注意看板を設置しています。


江の島シーキャンドル

彼が誰かを探していた、湘南の展望灯台

江の島サムエル・コッキング苑内に立つシーキャンドル(展望灯台)は、ホジンがかつての想い人・シン・ジソンを探して訪れる場面の舞台です。展望フロアから海を見つめる彼の孤独な横顔が、第2話以降に明かされる長い片想いを象徴します。海抜100メートルから望む360度のパノラマは、横浜ランドマークタワー、富士山、伊豆半島までを一望でき、湘南随一の絶景スポット。日没後はライトアップされ、昼とは別の表情を見せる、江の島観光の必訪地です

鎌倉海浜公園稲村ヶ崎地区

富士と江の島を望む、想い出の岬

鎌倉海浜公園の稲村ヶ崎地区は、ホジンとジソンの過去を描く回想シーンの舞台です。ジソンがホジンにお守りを渡して旅をともにした場面の背景となり、彼の長い片想いの原点となる場所として登場します。相模湾に突き出した岬は、富士山と江の島を同時に望める鎌倉随一の景勝地で、「かながわの景勝50選」「関東の富士見百景」に選定。14世紀初頭に新田義貞が鎌倉幕府を攻めた伝説の地でもあり、サーフィン発祥の地のひとつとしても知られます。